萎絵と浅野川の推理大作戦!・問題編

まるは

「東之園君、こんな話を知っているかい?」
 ひびのはいったコーヒーメーカのポットで、食虫植物に水をやりながら浅野川惣平は東之園萎絵に訊ねた。
「例によって岐阜のさる旧家に代々伝わる家宝があってね、なんでもその名は、「沌地の瓢」と「無茶の箱」っていうらしい。「無茶の箱」には鍵がかけられており、「沌地の瓢」、これは陶器製の壷で鍵が入っている。しかし、その鍵は「沌地の瓢」の口よりも大きく、取り出すことができないんだ。箱の中には埋蔵金の場所を記した古文書がいれてあるらしい。代々の当主は、なんとかして鍵を開け、古文書を手に入れようとしたが誰一人として果たせなかったそうだ」
「そんなの、壷を割っちゃえばかんたんでしょう?」
「あのね、家宝っていっただろう。割ってすむものならとうに割っているさ」
「なんだ。それで?」
「うん。このあいだ院生の研究につきあって実物を見てきてね、いい方法に気がついたんだ」
「えっっ、先生その謎が解けたんですか!!すご〜い!」
「で、これから実験しに行こうと思うんだけど・・・君に手伝ってもらえないかと思ってね」
「わあ嬉しい!」
「本当にいいのかい、でも君にできるかなあ?」
「もちろん!駄目って言われてもついていきますからねっ!」
「はは、そう言うだろうと思ったよ。じゃあ約束したよ。でもその前に君の考えを聞かせてくれるかい?」
「きっと、熱湯で柔らかくなる金属で鍵ができているんじゃないですか?」
「昔ためしに熱湯をかけたこともあるらしいが、駄目だったらしい」
「あの・・ねんど星人は・・」
「今回は関係ないね」
「う〜ん」




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