Seven Bits Serial
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えー、だんだん科学が発達してきますってぇと、犯罪捜査の現場でも鑑識においていろんなものが使われるようになってきております。
古くは指紋。今や遺伝子を使った捜査まで行われてるってぇご時世でございます。

まぁ、そんな苦労もすべてタイムマシンが発明されるまででありまして、タイムマシンが発明されてからは警察が殺人の行われていた現場に時間を戻してしまいまして、現場をそのまんまとり押さえてしまいます。
ミステリィファンとしては悲しい限りではありますが神様のような知能を持つ犯人が脳漿を振り絞って考え出した密室工作もアリバイ工作もいまやまったく通用いたしません。

するってぇとどんな名探偵もおまんまの食い上げだぁってぇんで、人を殺しそうなやつを見つけて、まだ起きていない殺人事件を解決することでさらにその上を出し抜こうといたしますナ。

探偵:「やいやい、てめぇ、人を殺しやがったな」
犯人:「あっしは、お天道様に誓って殺しちゃいません」
探偵:「まちがった。おめぇさんは"将来"人を殺すんだ。これを見てみろ」

…てなわけで未来の殺人現場から撮ってきましたビデオを再生いたします。

犯人:「たっ、たっ、確かにこれはあっしだぁ。しっ、しかも何の因果か人を殺しちまってる」
探偵:「ほぅれ見てみろ。おめぇはだいたい粗忽だから未来の自分が何をやらかすのかも分ってねぇんだよ」
犯人:「たっ、たっ、探偵さん。あっしは一体どうすりゃいいんで?」
探偵:「どうもこうもねぇ、さっさと警察に行って自首してきな」
犯人:「でも探偵さん、あっしゃ何が何だかわからなくなっちまった」
探偵:「じれってぇなぁ。一体何がだ」
犯人:「今自首しようとしているおれは確かにおれだが、するってぇとこの画面の中で人を殺してる未来のおれはいってぇ、誰なんだろう?」

・・・おあとがよろしいようで。

極超速攻殺人事件:サブタイトル 「粗忽犯人」(完)




この物語はフィクションであり以下略。

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