[森博嗣ユーザーサポートセンター会議室/萌絵ファンからの質問#、##/未読者は、なんのこっちゃわからんかもしれません。また、決して先にネタをふったのでもありません(ってば)] |
ならば問う。冷蔵庫を、(1)開ける(2)象を入れる(3段階)閉める、とすると、この冷蔵庫にセイウチを入れるには何段階必要かと。
ロックスターをめぐる連続殺人事件を、浅野川助教授とともに解決した東之園萎絵は、自宅で寛いでいた。
(ああ疲れた。そうだシャワァでも浴びよう。)
萎絵は服を脱いでバスルームへはいった。
のばそうとしている髪は、まだ肩にさえ触れていない。
(浅野川先生に気付いてもらうには、今の二分の三乗ぐらいはのばさないと…)
熱いシャワァを浴びながら近くのボトルを手に取り、シャンプーしようと髪にふりかけた。ラベルの「SUPER…」という文字が髪を伝って流れる湯のすきまから見えた。
(こんなシャンプー使うのはじめてだわ…)
2 忘却された実験
それは水で溶けるのではなく、固まるのです。
萎絵は忘れているが、彼女はついこの間まで、密室トリックの研究のために浅野川から色々な接着剤を借りては、バスルームで実験していたのだった。
3 当然の帰結
折角のびてきたものを切るなんて、人間以外に誰がします?
「ひ、ひ、東之園君、どどどどどうしたのっっその頭?!」
「あら、先生が貸して下さったこれを使ってシャンプーしただけですわほら、これ」
「ひ、ひ、東之園君、それは『スーパーナチュラルシャンプー』じゃなくって『スーパーグルー』だよ…」
ちょうど窓からさしこんだ太陽の光が、萎絵の◯◯頭に反射した。
「そうか、それで君の髪の毛が…」
「…今はもうない」