すべてがFである 楽屋裏
阿東
(まず先に、『すべてがFになっている』、『すべてがFである』をお読みください)
「林さーん、原稿やってますかぁ。明日は締め切りですよー」
何とも間が抜けた声が電話の向こうから聞こえた。声の主は、私の担当編集者である。私、林狭嗣は推理小説家だ。判りやすい事この上ない1行目の台詞から察せられると思うが、明日はノベルスの書き下ろしの締め切り日で、そして私はその締め切り日に追われている。
「うーん、ネタが思いつかなくてねぇ……」
「ええ。まったくですかー?」
「いや、あることはあるんだけどね……、みんなが理解できるかどうか」
「何です、裸の王様みたいに天才にしか見えないとか」
「天才って事はないだろうけど、それに近いね。内容が見えてこないかもしれない」
「へえ。面白そうですね。書いてみてくださいよぅ」
その小説のタイトルは……。
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