第128回 妖怪辞典 1997.4.9
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傘化け(かさばけ)
付喪神の一種で、作られてから百年を経た傘が妖怪になったもの。同類に、文字化け、ロンバケなどがいる。
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枕返し(まくらがえし)
人が眠っているあいだに枕を動かしてしまう妖怪。同類に、燕返し、微笑み返しなどがいる。
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砂掛け婆(すなかけばばあ)
夜道を歩いていると突然あらわれる妖怪。議論を挑んでくるが、決して相手にしてはいけない。砂掛け論になるからである。
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水掛け不動(みずかけふどう)
夜道を歩いていると突然あらわれる妖怪。議論を挑んでくるが、決して相手にしては‥‥(以下略)
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濡れ女(ぬれおんな)
とてもいやらしい妖怪である。
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二口女(ふたくちおんな)
非常にいやらしい妖怪である。
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お岩(おいわ)
東海道四谷怪談に登場する有名な幽霊。現在は、三途の川の渡し守をしている。あ〜、渡しのお岩〜。
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お菊(おきく)
番町皿屋敷に登場する有名な幽霊。主人が大切にしている十枚組の皿の一枚を割ってしまい、井戸に入水自殺して幽霊となった。「割れた皿も一枚と数えるのか?」という哲学的な問題を提起している。
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天狗倒し(てんぐたおし)
山の中で、大きな木の倒れる音がして、驚いて行ってみると何もない、という音の妖怪。「誰も聞いていないところで天狗倒しがあったとき、その天狗倒しは存在するのか?」という哲学的な問題を提起している。
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木霊(こだま)
木の精、木の精。
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狐憑き(きつねつき)
上から読んでも‥‥
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九頭竜(くずりゅう)
九つの頭を持つ竜。ヤマタノオロチより頭一つ分だけ進化している。地中深く何千年も眠っていて、目を覚まして地上に出るときに山崩れを起こすという。この話を元に、H・P・ラブクラフトが『九頭竜神話』を書いた。
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塗仏(ぬりぼとけ)
修行を怠っている僧の前にあらわれる妖怪。仏壇を開けると、その中から両目玉を振り子のようにぶらぶらさせた姿であらわれ、宴を開くという。
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大百足(おおむかで)
琵琶湖の南東に棲んでいたという巨大な百足。その大きさは三上山を七巻き半もしてまだ余る、という話だが、実際はハチマキより少し短い程度だったという。
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