第87回   酔いどれ手抜きモード 1996.12.20


 手抜きで申し訳ない。
 実は今日は、忘年会だったのだ。先程帰宅したのだが、すでにかなり酔っている。だから、文章の乱れ等はご容赦いただきたい。

 忘年会は、京都は木屋町松原上ルの『乃ぶお』でおこなわれた。
 阪急の河原町で電車を降り、南へ下がっていったわけだが、途中の道では道路工事をしていた。どうやら、側溝の補修工事らしい。数人の作業員がはたらいている。
 その作業員の中に、どこかで見たことのあるような顔があったので私は足を止めた。よく見ると、なんと志賀直哉だったのだ。
 まさか、志賀直哉がこんな所で工事をしているとは‥‥。この寒い中、汗を流してはたらく志賀直哉の姿を見ると、思わず涙がこぼれてしまった。
 志賀直哉は、つるはしを振り上げながら、こんなかけ声をかけていた。
「母ちゃんのためなら、暗夜行路」


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