第164回 正しい日本語のために 1998.1.21
最近、どうも日本語の乱れが木になる。これも私が年を取った証拠で、やもうえないことなのだろうか。とにかく、テレビをかいま聞いたりしていると、「おかしな日本語」がやつぎばやしに耳に入ってくるのだ。
こうなっては使用がない。今回は、これらの「おかしな日本語」に印篭を渡し、正しい日本語を普及させるためにあえて書かさせていただく。決して、あら拾いをしたり揚げ足をすくったりするのが目的ではない。皆さんがこれを読まれて、少しでも知識を向上させられていただけば不孝中の幸いである。
なお、私は言語学については素人はだしであるので、完壁にはいかず役不足かも知れない。しかし、辞書と首ったけでチェックしたので、書いていることに間違いはないと核心する。
閑話休題。
人工に膾炙した表現の1つとして、「〜する」とゆう動詞がある。これも本来は、「〜」にあたる言葉に動詞としてはたらく要素が秘められているのが不通であるが、以外に守られていない。
たとえば、「三振する」なら「振」というゆう動詞としてもはたらく言葉があるから、「する」をつけてもごく自然なふいんきで……「ふいんき」が変換できないではないか!けしからんn!……耳障りがいいのだ。「いっき飲みする」「盗塁する」「汚名挽回する」と並べてみれば、飲・盗・挽とゆう動作をあらわす漢字が入っているのがわかる。
ところが最近はまさに、一瞬先は闇である。的を得ない表現が目黒押しで、立ち暗みを起こしそうだ。お茶する・女子大生する・タバコする・エッチする、など、愁眉を作らせる言葉ばかりである。これらは絵に描いた餅のような名詞であり、動詞的要素が含まれていないからこの使い方は文法上はすべからく間違いである。
そもさん、「お茶する」とはどうゆうことか。お茶とゆえばしばくものと、融資依頼相場が決まっている。ちなみに、飯はどつくもので酒はこそばすものである。全然覚えておくように。
外来語の書き方についても、デッドロックに乗り上げたような表現が目立ち、キャスティングボートが川を下っているような流暢なものは少ない。しょせん日本語では、外来語を焼け板に水のように表現するのは付加脳なのだろうか。
そもそも、なんでも噛んでも略語にしてしまうのがよくない。ワードプロフェッサーをワープロ、トキドキメモリアルをトキメモ、インターネットをインネツと略すなど言語横断である。元の言葉の意味がそこはかとなく連想されないではないか。
また、語尾に「コン」を付けた略語も雨後のツチノコのように目立つ。ファザコン・マザコン・シスコン・ロリコン・ショタコンなどがほんのりと思いつくが、これらの「コン」はそれぞれまったく別の単語の略なのだ。一休、なにを考えておるのか。責任者は自首的に自主するように。
そして近頃は、インネツ上でも目を追うような表現があぶれている。メイルや啓示版などには、まさに無法地帯の様相をさらしているのだ。
もろちん、どこをどう間違ったのか創造できるようなミスが大半だが、中にはさっぱり意味が取れず5里夢中なものもある。強いてあげるなら、文末にたまさけ書かれている注釈だ。
まあ、
(笑)
とか
(泣)
とかなら、意味はそれぞれ「ここで笑え!」「ここで泣け!」とゆうことで血を見るより明らかなのだが、
(^^)
とか
(;_;)
とかになると借りてきた猫のように理解不能である。
おそらく、「^^」や「;_;」などの記号は伊豆れかのコンピュータ原語で使われるものだと黙考されるが、そのようなごく1部の者にしか理解できない記号をインネツで使う神経はきっぱりわからない。そうゆう記号を使いたければ、部外者以外立入禁止の啓示版でも作ればいいのだ。私の目をさらすような場所では使わないように!
……ややもすると興奮したせいか、正論ばかり書いてしまったが、これに反発して講義のメイルなど送ってこないように善処してほしい。なぜなら、そうゆうメイルを読むと木が滅入るからだ。(笑)
第163回へ / 第164回 / 第165回へ
目次へ戻る