第50回   懺悔と私信と訣別と 1996.11.7


懺悔:
 すみません、わたくし、ウソをついておりました。
 前々回取り上げた『ワルシャワ地球防衛軍』ですが、そんな漫画は存在しません。もちろん作者も。すべて、私がでっち上げたものです。
 筒井康隆やスタニスワフ・レムがやっていた、「架空の本の書評」というものを、一度やってみたくて‥‥。
 「架空の本の書評」にどんな意味があるのか、という点ですが、筒井康隆の場合は、一応、「自分の書評が世間にどれだけの影響を与えているかのテスト」という意味がありました。しかし、私の場合、そもそもこのホームページ自体が世間に何の影響も与えていないわけで‥‥だから、完全な出来心です。申し訳ない。
 勘のいい人なら気付くように、一応、ヒントはいくつか書いておいたのですが、ね。

ヒント1:出版社名が「夏声書院」である。これは、筒井康隆が『本の森の狩人』で、架空書評をするときに使った架空の出版社。
ヒント2:作者名が「うえだたみお」のアナグラム。
ヒント3:各段落の最初の文字を順に読むと‥‥。

 では、あの「あらすじ」は何か、というと、私が大学時代に描こうとして挫折した漫画です。私の頭の中にだけあったもので、紙に落としたことも人に話したこともありません。だから、「(私以外の)誰一人知らない」というのは、掛け値なしの真実だったわけです。
 そして、挫折した理由、ですが、これは大体書いたとおりです。

 皆様をだましてしまって、申し訳ありませんでした。でも、ほとぼりがさめたらまたやるかも<こらこら。

私信:
 『匿名希望from京大附属図書館』さん、アナグラムについてだけとは言え、見破ったのは見事でした。しかし、見ず知らずの相手を「あんた」呼ばわりしてはいけませんねえ。

訣別:
 ‥‥いや、訣別と言っても、大したことではありません。
 すでにお気づきかとも思いますが、50回を記念して心機一転しようと『ぽたぽた通信』から訣別し、タイトルを『補陀落通信』に戻しました。変えるのはこれで最後(おそらく)だと思うので、今後は『補陀落通信』と呼んでやってください。

 元に戻した最大の理由は、やはり「恥ずかしいから」です。
 まあ、日記界ではまだいいのですが、その他のところで自分のホームページを紹介するとき、やはり『ぽたぽた』では恥ずかしい。会社の名刺に刷ることもできません。刷らないけど。
 それともう一つ、確か、いつかどこかで「50回を記念して『補陀落通信』に戻す」と書いてしまったような気が‥‥。やはり、約束は履行すべきでしょう。

 ということなので、『ぽたぽた通信』の名前でリンクを張ってくれている皆様、申し訳ありませんが『補陀落通信』に直しておいてください。

 さて、次回からは、装いも新たに新展開となります。うーむ、どうしようかなあ。(実はまだ考えていない)


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